今回はアイスランドを舞台にした映画「ストーンハートStoneheart」の感想メモです。
きっかけ
近年アイスランドは私の住むオーストラリアで人気急上昇の観光地。お客様と話していても話題になることがしばしば。ですが、このアイスランドという国、なにせ情報が少ない(うえ、英語(←ここが大事))。日本にいる時に日本語で情報収集するのが一番!と急ぎ図書館で書籍や映像を見始めました。そんな中で見つけた今回の一本。「ハートストーンHeartstone」です。
概要
アイスランドの東海岸に住む少年達と彼らを取り巻く家族、友人、そして恋愛を描いた青春映画。
ハリウッド映画のようなハラハラドキドキな盛り上がりは無く、むしろ淡々と日常生活を描く中で社会的なメッセージを発してくる邦画に近いと思いました。
単調なので人によっては「長い…(°_°)」と感じるかも。
感想1: アイスランドらしさを学べる
私の目的は、アイスランドに関する情報収集。映像で見る荒涼とした大地、どことなくどんより薄暗い雰囲気、厳しい自然と暮らす無骨な人々…などを画面から感じとることができました。シドニーとは対極!かつて訪問した国では、英国のシェットランド諸島と北欧諸国の田舎に似ているなぁという印象を受けました。
アイスランドは島南西部の首都「レイキャビク」に7割の人口が集中しており、それ以外の地域には人がまばら。この映画では、そんな人口希少地域である東海岸の漁村(漁業は基幹産業でもある)の生活をみることができます。
グローバル化の影響で大都市は世界どこも似通ってきている近年、こういった過疎化の町にこそその国らしさを見ることが出来るのではと思います。そういう意味で面白かった一本です。
感想2: 小さなコミュニティでマイノリティーとして生きる難しさ
(ネタバレ注意)この映画では、全ての人間関係が筒抜けであるようなこの小さな村で、主人公の母親がシングルマザーとして新たな人生を模索する難しさ、そしてセクシュアルマイノリティーとしての孤独を抱える主人公の親友などが登場します。
保守的で小さなコミュニティでマイノリティーになることの生きづらさを強く感じました。特に、自分で環境を変えることができない子供達の苦悩を想像すると、私まで絶望的な気持ちになってしまいました。
都市部では多様性への受容が日常的になってきたと感じますが、世界にはまだまだこういった小さなコミュニティがたくさんあり、悩んだり孤独感に苛まれている人もたくさんいるのだと思います。こういったところにまで多様性に対する理解が浸透するよう、粘り強く啓発活動をサポートしていきたいと感じました。
おまけ
日本ならアイスランドに関する情報が簡単に手に入るだろうと思って帰国しら私ですが、驚くほどこの国の情報って少ないのです!一方でアイルランドの情報は溢れるほどあります。実は、はじめうっかりアイルランドのガイドブックを読み始めてしまい、半分くらいまでいったところで「アレ?」これは違う国だと気づいたのです。
アイスランドの情報収集の際はご注意ください(笑)
投稿者プロフィール
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一年の大半を外国人のお客様と旅をして過ごしています。旅先で感じたことなどを時々アップしています。シドニー在住。
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