BA6 ファーストクラス – 東京からロンドンのこと(3)機内編

いつかは乗りたいファーストクラス。せっかく大枚を叩い乗ったのに、仕組みが分からず充分に楽しめなかった…という残念な体験をしてほしくないから、私の経験からまごつかないポイントを記しておきたいと思います。前回に引き続き、ブリティッシュエアウェイズの紹介です。3回目の今回は【機内編】です。

座席まわり-広々としたスペースと素敵なしつらえ-

ファーストクラスの一番の魅力は、広々としたスペース。ざっくり調べてみたところ、今回利用したブリティッシュ・エアウェイズのボーイング社777-300の場合、エコノミークラスで利用できるスペースの6倍にあたる広さでした。空の上でも、広さと値段は比例するのですね。

また一列に4席(1-2-1)と、すべての座席が通路に面しており、トイレへ行く際に通路側座席の人に気を遣う必要がないのも嬉しいです。

ボーイング777-300ブリティッシュエアウェイズのシートマップ

そして座席は「フル・フラットシート(完全にフラットになる座席)」。リクライニングシートを倒していくと180度平らなベッドになります。背中がボコボコしないようマットレスや肌触りの良いシーツなどをセットしてくれ、快適なベッドでゆっくり休むことができます。この機種の場合、座席が足元の方へスライドしてゆき、足元の方はスペースが狭くなっているので、上から見るとカットケーキを切ったような三角形のベッドになります。個人的には、足元が狭くないタイプの座席が好きですが、それでもフル・フラットシートは疲れ方が全く違うので、目的地についてから精力的に活動しなくてはいけない場合などに重宝します。

ファーストクラスの座席
足元に向けて方は狭くなり、上から見ると二等辺三角形のスペース
就寝時にベッドになるシート
就寝時にはベッドに

私の場合は、座席に着いたら早い段階でリクライニングやテレビが機能しているか確認しています。特にリクライニングに不備があれば早めに直してもらいましょう。(食事が終わり、照明が暗くなって周りが寝静まってからだと、なかなか難しいのです)。

アメニティとパジャマを楽しもう

着席すると、ウェルカムドリンクと共に「アメニティ・キット」と「パジャマ」が提供されます。

「アメニティ・キット」は、耳栓や歯ブラシなどが入ったセット。他のクラスでも提供していますが、ファーストクラスの場合、基本アイテムに加えて化粧水や保湿クリーム、コンパクトミラーなどが素敵なポーチに入っていてワクワクさせてくれます。

BAの「アメニティ・キット」は毎回変化があり、お客様を飽きさせないようになっいます。今回の便では、ロンドン発のファッションブランド「テンパリー Temperley」がデザインしたポーチに、英国のスパブランド「エレミス Elemis」の化粧品が入っていました。旅先や日常で使えそうな鮮やかで素敵なポーチです。

鮮やかなポーチに入ったアメニティ
鮮やかなポーチに入ったアメニティ

ちなみに、女性用と男性用で中身やデザインが違う場合があり、クルーが性別をみて適切なものを持ってきてくれます(もしくは、すでに座席にセットされています)。

「パジャマ」(もしくはリラックスウェア)も楽しみの一つ。スタッフが適当なサイズのものを座席まで持ってきてくれます。今回はポーチのデザインと同じロンドン発のファッションブランド「テンパリー Temperley」がデザインしたパジャマでした。

ロンドン発のファッションブランド「テンパリー」デザインのパジャマ
「テンパリー Temperley」のデザインによるパジャマ

フライトによっては希望者のみに配っていることもあり、「リラックスウェアは必要ですか?」とか「着替えますか?」と聞かれることもあります。せっかくなのでイエスと答えましょう(笑)。私は離陸前にパジャマに着替えてしまい、洋服やスーツのシワを気にせず、ゴロゴロするのが好きです。着てきた服は座席回りのクローゼットに収納しておきます。

一度頂いたけれども、どうもサイズが合わないなぁという場合には相談してみてください。大抵の場合、交換してくれます。上着だけが合わないというリクエストでも細かく対応してくれます。

もし、クルーが忘れているという場合のフレーズは、「Do you provide the amenity kit (and/or pyjamas) on this flight? If yes, may I have it(them) now, please?(このフライトではアメニティ(もしくはパジャマ)は提供していますか?もしYesなら頂けますか?)」。恥ずがり屋な日本人にはハードルが高いですが、快適なフライトのため。勇気を出して聞いてみてね。

食事-内容もタイミングも好きなように-

私が一番まごつくのが、食事のシステム。他のクラスでは「ワゴンサービスが来た時が食事のタイミング」ですが、ファーストクラスでは「自分のタイミング」で食事をとることができます。

ちなみに、東京からロンドンへのフライト(BA6)では、食事が2回提供されます。1回目は離陸後の「夕食」でフルコースの食事、2回目は着陸前の「朝食」(軽食)です。

夕食はいつにするか?何を食べるか?を確認されます。「離陸後すぐ」なのか、一度寝てから数時間後に食べるのか、はたまた到着直前に食べるのか、など細かくリクエストすることができます。

BA6便は朝出発の便なので、離陸後に「朝食」として軽食をとり、しばらく睡眠をとったあとに、到着前に「夕食」としてフルコースの食事をとるのもOKです。

「何を食べるか?」は、メニュー表にあるものなら何でも好きな順番にアレンジして食べることができます。例えば、朝食(軽食)メニューにあるフルーツを、夕食のデザートとして食べることもできますし、前菜に美味しそうなメニューがたくさんあって1つだけ選ぶことができない場合も対応してくれます。せっかくの機内食、楽しんでほしいです。

BA6 の機内食
日本食が恋しい私は日本食を選びました

ドリンク類

機内でのアルコールを楽しみにしている人も多いと思います。特にファーストクラスでは、世界中から集められた選りすぐりのアルコールが提供されるので、この機会に新しいお酒に挑戦してみても楽しいかも。私はあまりお酒を飲まないのですが、よく飲む夫からのアドバイスをシェアしたいと思います。

着席するとすぐに提供されるのが「ウェルカムドリンク」。通常、手に入りにくい銘柄のシャンペンやスパークリングワイン、ソフトドリンクが希望であればオレンジジュースかお水などが提供されます。

離陸後、水平飛行に入ると再びドリンクのサービス。手元のドリンクメニューからワインやスピリッツを選ぶことができます。もちろんソフトドリンク、水、温かい飲み物も可能です。私はティーポットにお湯とレモンをお願いすることが多いです。

食事のサービスが始まると、各コースと共にワインを楽しむのも楽しみ。例えば、食前酒としてジントニック、前菜には白ワイン、メインコースには赤ワイン、食後のチーズにはポート、デザートにはデザートワイン、といった具合です。自分の選んだ食事に合うおすすめのワインをクルーにおすすめしてもらうのも良いかもしれません。

最後に

ファーストクラスを十分に楽しんでもらいたくて、いろいろ紹介したのですが、ファーストクラスを利用する一番の魅力は「自分の好きなように過ごせる」ということだと感じています。食事もせず、誰からも邪魔されず静かに過ごしたい、というのも最高の贅沢だと思います。「このフライトではゆっくり休みたいと思っています」とか「この航空会社は初めてなので、いろいろ楽しみたいと思っています」などと初めに伝えてみるのも良いかもしれません。

フライトが素敵な旅の思い出の一つになりますように!

投稿者プロフィール

Takako
一年の大半を外国人のお客様と旅をして過ごしています。旅先で感じたことなどを時々アップしています。シドニー在住。
Personalised group/self-guided travel organiser across the world. From the country on the map to the one where your new friends live.
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