新型コロナの中で人気急上昇中のカフェに教わったこと

近所に新コロナ禍の中で人気急上昇中のカフェがあります。成功の背景にあるのは「ロックダウン」と「店内飲食の禁止」という制約でした。「ピンチはチャンス」とはまさにこういうことを言うのか、自分には何ができるだろうか？と気づきをもらっています。

人気急上昇の背景・理由は

① 他店休業と「店内飲食禁止」で人だかり

このカフェがあるのはシドニーのポッツポイントPotts Point。徒歩5分以内に20件以上のカフェがある激戦区です。新型コロナウィルスの感染拡大防止対策を受けて、9割のカフェが部分営業もしくは休業となりました。

そんな中で、このフレンチカフェは通常通りの営業を継続。もちろんアルコール手指消毒剤の設置やソーシャルディスタンスの確保などの対策は十分にとった上での営業です。

他店が営業していなため必然的にお客様がこのカフェに集中。部分営業のカフェは営業時間がまちまちで覚えにくい一方、毎日通常通り営業しているカフェの方が人が集まりやすいようです。

そして何よりも「店内飲食の禁止」という規制のために、サービスを待つ人が店の前に並び始めます。今までは店内に吸収されて見えなかったお客様がいっきに可視化されるようになったのです。

カフェの前の人だかりが良い宣伝となり、「人気のカフェなのかな？ひとつ買ってみよう」と立ち寄る通行人も増え、ますますお客様が増えていくという好循環が生まれていました。

②名物のエクレアを在宅のご褒美に

もちろんいただくコーヒーもとっても美味しいのですが、集客にもう一役買っているのが美味しくて可愛いスイーツ。名物はエクレアです。

毎日出来立てのエクレアを提供しています。種類も幾つかあって、どれも宝石のようにキラキラしていて食べるのがもったいないほど可愛いのです。

外出規制・在宅勤務で気分が落ち込んでいる時、コーヒーと甘いスイーツは最高の気分転換になりますね。

また、お土産にスイーツを購入する人が多いように見うけます。

数日前にも箱いっぱいに何種類も持ち帰る男性を見かけました。ずっと家で過ごした恋人や家族にご褒美としてでしょうか。外出できず刺激が少なくなっている今だからこそ、美味しくて可愛いスイーツを食べることは「今日一日の一大イベント」になっているのかもしれません。

ピンチはチャンスの好事例

世間では新型コロナウィルスによる閉店・倒産という残念なニュースばかりを見聞きします。もちろん苦境に立たされている方が多くいらっしゃることは想像に難くはありません。ただ一方で、同じ境遇にある、しかも同じ業種が大飛躍している事例もあるのだと知ることができました。

観光産業に携わる私は「しばらくビジネスはできない」と頭っから諦めていたけれど、本当にそうだろうか？何かチャレンジできることがあるのではないか？そんな風に自分に問いかけてみたいと思っています。