今回は近いようで遠いキャンベラへのアクセスをご紹介します。公共交通を支持する私個人にとっては残念ですが、「現地での足」問題を解決するためにも車・レンタカーでのアクセスをおすすめします。どなたかのお役に立てますように。
キャンベラは近くて遠い
「シドニー観光のついでにキャンベラにも行きたい」と、遊びに来た家族から言われることがあるのですが、シドニーからキャンベラって実は結構遠いのです。
シドニー‐キャンベラ間の距離は286km。東京‐仙台間(368km)や東京‐名古屋(346km)よりも近いのですが、新幹線のような高速鉄道がないため、日本人が考えるよりもずっと遠い場所なのです。
長距離鉄道・自動車で3‐4時間、もしくは飛行機で1時間かかります。
キャンベラへのアクセス
①レンタカー(イチオシ)
キャンベラの街は公共交通(バス・市電)が不十分。車がないと効率的に主要な観光地を回ることができません。キャンベラについてからの「現地での足」を考えると、シドニーからレンタカーが車で行くのが一番合理的です。
シドニーからキャンベラへは車で3時間強。シドニーのシティから出ている「M1」という高速道路に乗り、ひたすら3時間走るとキャンベラに到着します。とてもシンプル。
オーストラリアの交通ルールは、車線もハンドルも日本と同じなので運転しやすいと思います。
キャンベラ市内に入ってからは以前の記事に書いたように、悪夢のような幾何学模様の街並みになっており、また日本にはない「ラウンドアバウトroundabout」という環状交差点が導入されているので、市内に入る前にナビか地図で、今一度目的地と行き方を確認しておくのが良いと思います。
②鉄道
新幹線のような高速鉄道はありませんが、都市間をつなぐ長距離鉄道があります。シドニーとキャンベラをつなぐ列車(直行)は1日に3本。所要時間は4時間強。値段は約40ドルです(大人、片道)。
出発はシドニー市の中心地(シドニーセントラル駅 Sydney Central Station)なので問題ありませんが、到着する「キャンベラ駅 Canberra Station 」が中心地から7㎞ほど離れているのでやや不便です。
しかも、キャンベラ駅周辺にも何もありません。レンタカーの事務所はもちろん、カフェすらありません。ガラーン。。
駅から800mほど歩いたバス停から、市内までのバスが出ています。所要時間は20-30分です。駅前のバス停から出発するルートは列車と接続していないことが多く、どのバス停を利用するかしっかり調べておかないと1時間待ちなどということになりかねません。
駅前のタクシーを利用することも可能です。ただし、運よくタクシーが止まっていれば、です。事前に調べて到着15前に電話で呼んでおくのが安心です。
③飛行機
オーストラリアは鉄道の代わりに飛行機の路線が充実しています。シドニー‐キャンベラ間も例外ではなく、多くのビジネスマンが飛行機で行き来しています。
「カンタス航空 Qantas」と「ヴァージン・オーストラリア Virgin Australia」の2社が、朝夕を中心に1時間に1本のペースで飛ばしています。2020年6月1日現在では、1日12便のサービスがあり、所要時間も1時間と最短です。そのほか、「ジェットスター Jetstar」、「タイガー・エアウェイズ Tiger Airways」、「レックス Rex」などのLCCも運行しています。
デメリットは、値段が高いこと。平常時で約300ドル、国会開催中には1,000ドルを超えることもあります。航空券は事前に購入しておけば安く購入できるので、予定が決まっていればできる限り早く予約しておくと値段を抑えることができます。
そして再び問題になるのが、「現地での足」。幸い、キャンベラ空港にはレンタカーの事務所があるので、空港からレンタカーに切り替えるというのが良いかもしれません。
④高速バス
若者に人気なのは、高速バス。頻度は1日に6本。発着点が、シドニーでもキャンベラでも、市内のど真ん中なのでとても便利です。値段は45ドル~55ドルで、所要時間は4時間。
日本の高速バスのような清潔さはないけれど、安さを重視したい人にはぴったりですね。「グレイハウンドgreyhound」という会社がサービスを提供しています。
「現地での足」問題は依然と解決しないので、現地でレンタカーを借りるか、公共交通手段であるバスを利用することになります。
思うこと
以上、キャンベラへのアクセスをご紹介しました。どなたかの役に立てれば嬉しいです。
海外に暮らしてみると、日本のように全国どこへでも鉄道網が整備されていて、その先の公共交通との連携が充実しているというのは素晴らしいと感じます。観光産業の盛り上げになるし、なによりも人がアクティブになりますね。
オーストラリアのインフラは、なぜかアメリカの車社会に追随しているのですが、個人的には日本やスイス、ドイツなどの国を見習って、子供からお年寄りまで誰もが「車の運転ができるかどうか」に関わらずアクティブに国を移動できる社会を目指してほしいと思います。
投稿者プロフィール
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一年の大半を外国人のお客様と旅をして過ごしています。旅先で感じたことなどを時々アップしています。シドニー在住。
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